ハウスメーカー vs. 工務店:資材価格が高騰する今、 どちらが理想の選択か?

ハウスメーカー・工務店

資材価格が高騰する今だからこそ考えるべきこと

家の建築において、2024年現在、建築資材の価格上昇、さらには土地の価格の上昇も重なり、かつてないほど取得価格が高騰しています。

私が今回、2回目の家を建てるにあたり、8年前に注文住宅を建てたハウスメーカーにも問い合わせましたが、この8年で、少なくとも2割は坪単価が上昇していました(他メーカーも同様の傾向です)。

しかし、この価格上昇がいつ収まるかは誰にもわかりません。”今年下がる”という人もいれば、”上がり続ける”という人もいます。東京オリンピック後に下がるという人は多かったですが、決して下がっていません。

こんな市況だからこそ、コストをコントロールしながら質の高い家を建てるためには、適切な建築パートナーを選ぶことが重要です。

パートナー選びの最初の大きな分岐点が、ハウスメーカーか地元の工務店か、です。ここは、多くの方が悩まれるポイントです。

ハウスメーカーは、標準化されたプランやパッケージを提供し、一定の価格で家を建てることができます。

一方、工務店は、より柔軟性があり、顧客の要望やニーズに合わせてカスタマイズしやすく、ハウスメーカーと違って広告を打たない分、比較的安い、という評価が一般的です。

その分、工務店には、納期や耐震性、アフターメンテなどに不安がつきまとう、というデメリットも存在します。

この記事では、少しでも、コストパフォーマンスが高い家を建てたい方が、ハウスメーカーと工務店を比較する際のポイントを解説します。

私自身は、最終的に地元の工務店(DECCS)への依頼を決めましたが、その過程で得てきた情報にもとづいて説明していきます。

DECCSのサイトはコチラから

ハウスメーカー vs. 工務店の比較軸

ハウスメーカーと工務店を比較する際の比較軸は大きく5つあります。それぞれに沿って、私が見てきた中での主観も入りますが、ハウスメーカーと工務店との違いを説明していきます。

なお、ここでのハウスメーカーは、「ローコストメーカー」とお考えください。鉄骨や、木造高級ハウスメーカーは、そもそも価格帯として工務店とは大きく乖離がありますので、比較になりません。

比較軸1:コスト

今回、家を建てるにあたり、合計10社程度(うち3社が工務店)の営業の方とお話しました。そのなかで5社に絞り、土地情報を送付して、条件を揃えて見積をとりました。

その結果、最初の見積段階では、ローコストハウスメーカーと、工務店では、大きな費用差はありませんでした。プラスマイナス5%以内には収まっていた印象です。

実際には、標準仕様の違いや、各社の強みが異なるため、厳密な横比較はできないですが、価格「だけ」でここにしようと思えるほど圧倒的に安い工務店は存在しませんでした。

しかし、その後の「値引き幅」には差が出た印象です。

最初の見積は各社バッファを積んでいます。一方で、おそらくですが、その後の値引きは、工務店の方が現場裁量が大きかったり、画一的なルールがなかったりするので、値引きは引き出しやすいと思います。

比較軸2:デザインとカスタマイズ性

家を建てる際に重視されるのは、デザインとカスタマイズ性です。

一般的には、ハウスメーカーは、標準的なプランやデザインを提供することが一般的ですが、一方で工務店は、顧客の要望やニーズに合わせて柔軟に対応し、カスタマイズされたデザインを提供することができるとされています。

しかし、実際には、ほぼどのメーカーや工務店でも、柔軟性は変わりません(基本的に希望したことは費用はかかるが実現できる)。

というのも、私は8年前に一度家を建てたことがあるため、今回の新たに建てる家には、細かい要望が多々あったのですが、それらはほぼ全てどのメーカーでも実現可能であり、オプション費も大きな差はなさそうでした。

つまり、デザインやカスタマイズ性は、それほど論点にならないかと思います。

比較軸3:品質への信頼性

家を建てる際には、品質への信頼性も重要な要素です。

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際には、過去の実績や評判、施工の品質などを注意深く調査する必要があります。

また、保証やアフターサービスなど、長期的な信頼関係を築けるかどうかも考慮するべきです。信頼性の高い建設業者を選ぶことで、建物の耐久性やメンテナンスの負担を軽減することができます。

この点については、大手ハウスメーカーであればいずれも基本的に安心ですが、工務店はピンキリです。

なので、工務店から話を聞く際は、アフターサービス含めて、信頼できそうか、を見極めることを重視してください。

見極めでは、もちろん施工実績件数や歴史を見ることも大事ですが、まずSNSで工務店名のハッシュタグで検索してみると、リアルな施工実態が分かるので、チェックしましょう。SNSの評判が良ければ安心できます。

加えて、見極めでは、何より営業担当の方が信頼できそうか、が最重要です。ここは感覚的な判断が重要なので、会社ではなく、人を見ることを意識してみてください。

比較軸4:進行管理とコミュニケーション

進行管理とコミュニケーションの面も考慮する必要があります。

ハウスメーカーは、統一されたプロジェクト管理システムを持ち、スムーズな進行を図ることができますが、一方で工務店は、担当される営業や設計の方次第です。

契約前段階で、設計担当の方を指定することはできないですが、少なくとも、営業の方とのコミュニケーションがスムーズかどうか、はチェックしてください。

伝えた要望が次回意図通り反映されているか、メールや電話のレスポンスは早いか、説明は丁寧か、といった点ができていれば、その後もストレスのない建築プロセスを実現することができます。

比較軸5:地域性と地元の経験

地域性と地元の経験も重要な要素です。

地元の工務店は、地域の法規制や気候条件に精通しており、地元のサプライヤーやサブコントラクターとの関係も強化されています。

一方、ハウスメーカーは全国展開している場合が多く、地域に特化したサービスや知識を提供することが難しい場合があります。

まとめ

  • ローコストハウスメーカーも工務店も最初の見積での費用感は同程度
  • 一方で、工務店の方が、最終的な値引き可能額は大きい印象
  • 工務店は、SNS内検索や営業の方とのやりとりの中で、不安払拭ができるかが大事

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