間取り検討前に決めるべきこと②:水回りの配置

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間取りの前に「建物配置」と「水回りの配置」を先に決める

玄関の位置や形状、階段位置、各部屋の広さや配置、キッチンの向き、窓配置…などなど、間取りについて考えるほど、夢が膨らむことはたくさんあるのですが、

具体的な間取り検討に入る前に、決めなければならないことが2つあります。それは「建物配置」と「水回りの配置」です。

※水回りとは、キッチン、お風呂、洗面所(歯磨き等を行う大型の洗面)を指します

これらが決まらないと、間取りのパターンは無限大に拡がり、キリがありません。間取りが決まらない限り、工務店との打ち合わせの回数が増え、スケジュール通りに進行できなくなるか、もしくは工務店から急かされて、十分な検討をしきれないまま次の工程に進んでしまうかもしれません。

まず、この記事では「水回りの配置」を検討する際の検討項目をご説明していきます

「建物配置」ついては、こちらで説明しています。

水回りの配置

ここでの水回りとは、キッチン、お風呂、洗面所(歯磨き等を行う大型の洗面)を指します。

※コロナ以降、玄関付近にちょっとした手洗い場を設けるケースが増えていますが、それは後からでも検討できますので、ここでは除外しています。

住まいづくりにおいて、一般的にはLDK(リビング・ダイニング・キッチン)とお風呂は1階に配置することが一般的とされています。これは将来的な健康や安心面から老後の生活を見据えた選択と言えるでしょう。

しかし、実際には日当たりや開放感、視界の抜け感を考慮すると、2階にLDKを配置する方が理想的な場合もあります

老後について心配することも理解はできますが、それは数十年先の未来の話であり、その時の家族構成や技術の進化も分からない要素です。

また、お風呂付近に洗濯機を置くのが一般的ですが、風呂も洗濯機も2階に配置することで、洗濯物の取り込みや収納を2階で完結できるという考え方もあります。

したがって、水回りの1階か2階かという選択には、柔軟に、フラットに検討することが重要です。

※ちなみに、一般論として、LDKが2階の方が耐震性は高いと言われているようです。LDK=大空間=柱や壁が少ないからです。ただし、この観点は建物配置を考える段階では考慮する必要はないでしょう。

検討項目:各階の日当たりはどうか

まず検討すべきは、リビングを何階とするか、です。

基本的には、面しているのが南道路であれば、1階でも2階でも日当たりは確保できるので、この検討項目は考える必要がないでしょう。

また北道路でも、南側の家との距離次第では、日当たりは確保できます。このあたりは、調べるといろいろでてきますが、8メートル離れていれば、1階リビングでも日当たりは確保できそうです。

我が家は北東道路で、南側の家との距離は5メートル程度でした。ただし、南側が1階分(約3メートル)のひな壇だったため、1階の日当たりも比較的良かったですが、冬至の時期だと日が当たらない可能性があり、かなり悩みました。

なので、土地を購入した12月の晴れの日に、朝9時と、午後3時に実際に現地で日当たりを確認しました。古屋がある土地だったので、建物に入って1階、2階それぞれ日当たりを確認しました。

結果、2階から南側の視界が開けていて、日当たりも抜群で、一緒にいた不動産屋さんも含めて”これは2階LDKで決定ですね”とすぐに合意できました。

重要なことは、実際に自分で足を運んでいることです。机上で考えても、決断はできません。見に行って、体感すると、どちらが良いか、すぐに答えは出せると思います。

検討項目:各階の周囲からの目線はどうか

南道路であっても、狭い土地の場合や、南道路の交通量(特に徒歩)が多い場合は、注意が必要です。

その場合、1階にLDKを設けると、一日中レースカーテンを開けられず、視界の抜け感が損なわれてしまう可能性があります。

南道路面に高めの塀を作ることも考えられますが、相当なコストがかかりますし、その壁によって日当たりが損なわれたら本末転倒です。

検討項目:各種動線はどうか

私が重視すべきと思う動線は3つあります。

  1. 洗濯動線(風呂場の洗濯機→干し場→収納)
  2. 起床時動線(部屋→洗面→LDK→洗面→部屋)
  3. 帰宅時動線(玄関→部屋→風呂→洗面→LDK)
洗濯動線

一般的に、お風呂の近くには、洗濯機と脱衣所があります。つまり、お風呂配置が決まると、洗濯動線が決まります。

普段過ごすLDK→洗濯機(風呂場付近)→干す場所(1階の庭か、2階ベランダか)→しまう場所(各部屋)の動線が決まるので、1階⇔2階の移動をイメージして無理がないか考えましょう。

起床時&帰宅時動線

さらに、洗面所の配置も重要です。考えるべき動線は2つあります。

1つは、朝起きて、部屋から洗面所へ移動し顔を洗い、LDKにいって食事をして、洗面所で歯を磨き、部屋に戻って出かける動線。

2つ目は、帰宅して、部屋に寝巻きを取りに行き、お風呂に入り、洗面所でケアをして、その後LDKにいく動線。

いずれも、1階⇔2階の移動をイメージしながら検討してみてください。

ちなみに我が家は、LDK、お風呂、洗面所は全て2階にしました。

洗濯動線は2階で完結し、最後収納のみ1階の各部屋へ。
起床してから2階に行き、食事含めて全て終えてから1階に戻って着替えて出かける。
帰宅時もそのまま2階へ直行しお風呂へ(寝巻き等は2階収納に置いておく)
…という動線です。

まとめ

  • 間取りの前に「建物配置」と「水回りのフロア配置」を先に決める
  • 「1階リビング」と決めつけない。2階リビングも含めフラットな判断を。
  • 南側建物との距離と、周囲からの目線を考慮してフロア配置を考える
  • 洗濯動線/起床時動線/帰宅時動線を意識して、洗面所とお風呂の階数を考える

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